下院、州議会選挙について −RAWAのコメント−

アフガニスタンの下院、州議会選挙の最終結果は12月に発表されることになっている。
10月中旬にRAWAから送られてきた選挙についてのコメントを掲載する。

選挙への女性の参加が素晴らしいことは言うまでもないが、これは歴史上初めてのことではない。アフガン女性は長い 間自国の発展に参加し、平和・自由そして民主主義を勝ち取るため闘ってきた。スラヤ女王が女性として初めて公の場に現れ、勇気を持って女性の福利のため活 動し始めたのは1919年以来ある。アマヌラ・カーン王は1919年以降女性に自由を与え、自国において政教分離が行われるよう運動を進めた。しかしなが ら、85年も前に享受した自由を現在のアフガン女性は味わうことができない。
アフガン女性の選挙への参加が可能になったことをカルザイや米軍の功績とすることはできない。それはアフガン女性自身の勇気と目覚めの結果であり、彼女たちが前進を始めたら、どんな悪意を持った権力にでも止められないという証である。
しかしながら、残念なことにカブールや他の都市部に比べ農村部においては女性の参加はそれほどでもない。周知のごとく、女性は下院の立候補者総数2707 人の12%、州議会の立候補者総数3025人の8%しか占めていない。この数字には非常に不満を覚える。農村部において女性参加の割合が少ないのは、軍閥 の脅威があるからである。同時に、これらの女性たちがアフガン女性を代表している訳でないことを忘れないでほしい。ほぼ半数は軍閥びいきの女性であり、様 々な指揮官たちから支援を受けているのである。女性用に確保された68の議席を軍閥が見逃すはずがない。この議席を得ようと軍閥は彼らの息のかかった女性 を立候補させたのである。
9月5日付シドニーヘラルドでポール・マクゴフ特派員は、「男性支配層が女性候補者を組織しているのは、競争の激しい男性候補者より女性用に確保された 議席の獲得の方が楽であるからだ、と憶測されている」と書き、また、「悲しいかな、われらの女性の一部はジハーディの援助を受け、女性の福利や女性グルー プのために闘うのではなく、ジハーディのために闘っている」と、アフガニスタン独立人権委員会委員長のシマ・サマール博士の言葉を引用している。
したがって、我々はカルザイや西洋メディアのように女性の選挙参加を手放しで喜べないのである。
しかし、何故女性の問題だけに集中するのか。女性の権利だけが今現在アフガニスタンが直面している問題ではない。実際のところ、これはもっと大きな問 題、つまり原理主義者のテロリスト集団が軍事的・政治的勢力として存在するということの結果に過ぎない。反米テロリスト(タリバン)と親米テロリスト(北 部同盟)である。
主要な問題は、原理主義的軍閥や麻薬マフィアが彼ら自身の法に基づき、武装解除もせず、人々を銃で脅して彼らの思うままに操っている地域に見られる。彼 らの持つ力・カネ・銃の影響は大きく、彼らの傍若無人さは政府さえも押さえきれずにいる。周知のごとく、これらの軍閥はカルザイにより政府の主要な役職に 就いており、主要な地域の知事はすべて軍閥である。
それ故、RAWAはこのような状況下の選挙は有効でもなく、正当性を持つものでもないと考える。近い将来、国会議員の大半は軍閥出身者で占められるであろ うことは分かり切っている。なぜならば本当の民衆の代表となるべく人々は彼ら軍閥に脅されており、武装している彼らに対抗して立候補することを憚るからで ある。そして、選挙結果速報によれば、極悪犯罪者のほとんどが、当選者リストの中にいるということである。米国政府もまた、その飼い犬であり、言いなりに なるこのような原理主義者を議会に送り出すことを望んでいる。もし、原理主義者や米国寄りの者が議会で多数派を構成したら、米国は何の問題もなくその政策 を法制化し、我々の人民に課することができるであろう。植民地主義者やアフガン議会を通過するであろう侵略主義的な法規に反対する民主主義指向の自由を愛 する勢力は議会から姿を消すであろう。
RAWAがかつて述べた「銃の脅しの下での選挙に何の意味があろう。ただの民主主義ごっこに過ぎない」を今また言わねばならない。
政府は武装勢力とつながりのある人々は選挙に立候補できないと言っている。5800人の候補者の中から大勢が共同選挙管理機構によってその資格を取り消 されるであろうと我々は期待した。候補者のリストには何人かの悪名高い犯罪者たちが挙げられていた。例えば、サヤーフ、カノニ、ラバニ等々である。それに も拘わらず、ほんの少しの候補者しか資格を取り消されず、しかもその中には軍閥はひとりも含まれていなかった。
とても信じがたいことではあるが、過去数年に亘ってアフガン人民を苦しめてきた、それ故、まず裁判にかけられなければならないタリバンの中心的指導者たち が候補者の中にいるのである。これが苦い現実である。候補者の中にはタリバン時代の内務省副相、外相および道徳局(1999年9月国連が全世界の中で最も 女性嫌いの局と評した)の局長などが含まれている。今やアフガニスタン内の米国政府のお友達となった共同選挙管理機構は、これら犯罪者たちを候補者リスト から外さなかったのである

今回の選挙は原理主義者の犯罪者たちにとって、大多数の議席を強奪するまたとない機会である。そして、彼らの中世的規約を次の議会で制定し、我々人民に課するのである。少数の民主主義者たちは強力な原理主義者たちに押しつぶされてしまうであろう。
議会の構成は、アフガン人民にとってまったく信用できない、悪夢のようなものになるであろう。そしてこれは、カルザイ政権と、親米軍閥を支援し彼らの自由裁量を許していた米国の支配者たちの、悪政の結果なのである。

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